塾業界に入った3年目のお話 最終章
~塾業界に入った3年目のお話 最終章~
前回のあらすじ
11月。私はパチンコ屋にいた。
破滅願望があるのかわからないが,当たるまで,またはお金が無くなるまでギャンブルにのめり込んでしまう私がその日に限って,数千円負けた時点で店を出ることにした。
「当たる気がしない。今日はやめよう。」
店を出た直後,一本の電話がかかってきた。生徒のお母さんからだった…
何を言われるかわからない恐怖はあったものの,生徒の様子も知りたかったので電話に出ることにした。
(生徒のお母さん→「親」とします)
親「ご無沙汰しております。体調が悪くて退職なさったとお聞きしましたが,体調の方はいかがですか?」
植「ご心配ありがとうございます,少し落ち着いてきました。」
親「先生はもう塾に戻られるつもりはありませんか?」
植「申し訳ありません。体調を崩し急に辞めてしまい,保護者様や生徒に迷惑をかけてしまいましたし,この状況で戻っても何もできないと思います。」
親「そうですか。退職なさった先生に身勝手なことを言わせてもらいますが,娘の受験をどうしたら良いかわからなくなっています。私としては塾に子どもを預けているというよりは,植島先生に預けているという気持ちで塾に行かせていました。先生がいないのであれば塾を辞めようかと考えております。どうか戻ってくることはできないでしょうか。」
…困った私は,こんなことをとっさに言ってしまった。
植「実は,近くに新しい塾を建てようと思っています。現在,物件がなかなか見つからず,場所が決まったらお知らせしようと思っていました。早急に探しますので,もしよかったら見つかるまでの期間,家庭教師でもなんでもやりますので,こっちに来て勉強を見せてはもらえませんか?」
親「是非お願いします。」
植「わかりました。後日ご連絡いたしますので,少々お待ち下さい。」
…….
うわーヤベー。咄嗟に言っちまった。どうしよう。やるしかないじゃん。
親御さんと話した瞬間に生徒の顔が浮かんでいた。講師モードにスイッチが押された気分だった。
大丈夫かな。勉強できているのかな。うまくやってるのかな。
そんなことを考えてしまい,後先考えずに言ってしまった建前,やるしかないと思い,相談しようとすぐにMに電話した。
植「新しく塾を建てる。」
M「場所は?」
植「決まってない。」
M「お金は?」
植「ない。」
M「…。」
植「辞めてこっちにこないか?」
M「12月のテストが終わったら辞めてくるからちょっと待ってろ。」
電話の数日後,友達を集めて,塾を建てたいからお金を貸して欲しいとみんなに訴えた。
友達は頑張ってくれるなら,と快く貸してくれた。
建てるまでの間,生徒の家に家庭教師として行き,勉強の習慣を崩さないようにした。
Mは12月のテスト終了の日に退職をし,すぐに合流した。
物件も見つかり,12月中に契約が完了した。
そして,2010年12月下旬 学習塾リンクをOPEN。
こうして1人の生徒を救うためだけに塾を建てたのだった。
END
とても長い自己紹介になりました。
私と同じようにパワハラや悩みを抱えている人に少しでも伝わればと思い書きました。
読んでいただきありがとうございました。
P.S 2021年3月より学習塾リンクを改め,学習塾Familiaとして生まれ変わります。
今後ともよろしくお願いします。
学習塾Familia塾長 植島 貴明
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